グランドデザインコンテスト

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類似点は安全である事

オール電化と「新電化建築」の安全性は双方とも確保されています。

「新電化建築」の安全性の考え方。

健常者が在宅して居る状態では、熱機器を殊更に管理していない状態でも、設備は安全に管理されています。その理由は、健常者が起床して生活している場合は、熱源機等の機器に異常があれば直ぐに対処できる体制で有るからです。いわば【健常者の管理下で正常に運転している事が確認されています】その為に、24時間オール電化でなくて補助熱源のガス、灯油のボイラや厨房のガスレンジ、薪焚き暖炉やストーブ等のハイブリッドの熱源使用にも全く支障はありません。その理由はオール電化が現在普及しているとは言え、5%程度です。残りの95%の方々が日々使用している熱機器を即危険であるとは決めつけられません。

この事から当コンテストでは応募作品をオール電化建築に限定していません。しかし、この事が現在95%を占めているオール電化でない普通の住宅の全てで安全性が確保されているという事でも有りません。それは一般の住宅に於いても、深夜や就寝時の暖房や幼児や老人だけが在宅するいわゆる、「管理者不在の時間帯」があります。この部分(無管理の時間帯)に於いては、現在の95%を占める一般の住宅も早急に改善する事が必要です。

「新電化建築」で「オール電化」で有る事が必要な場合

(一般の住宅でオール電化の必要性がある使用状況や時間帯) 

就寝中や留守の際には燃焼する機器の使用は当然に停止することが必要です。同様なことは在宅者がいても、それが幼児や老人、傷害者の方々の場合はやはり管理者が不在の際と同様に燃焼を伴う機器の使用は停止することが必要です。燃焼機器の使用を停止しても生活に不自由が無い様にするためには、この「時間帯はオール電化の状態」になるように配慮する必要があります。

早朝や深夜及び留守の際に、床暖房の制御にタイマーを使用する事も日常的に行われています。その理由は床暖房が暖まるまでに時間を要する為、前もってセットをして置きたいと言う事もあります。この様なタイマーによる自動運転時や又、電話やインターネットを利用した遠隔操作の際にも、燃焼する機器の使用は停止してオール電化の状態で運転するべきです。床暖房も電気熱源ならば燃焼がないためにタイマー運転や、遠隔操作も安心ですが、灯油やガスが熱源の場合は深夜や、留守の際、及び幼児や老人のみが在宅する時間帯には、電気を熱源に切り替えられる様にしておくと便利です。

この様に状況により熱源を切り替え、その時々に最も都合がよいエネルギーを使用できるシステムが「新電化建築」の考え方の特長です。

「オール電化建築」の安全性

現在のオール電化建築の安全性は確保されています。

現在のオール電化の安全性は火気を一切使用しないシステムですから、高齢者や幼児だけが在宅する際にも安心です。就寝中も安心ですし、タイマーに依る自動運転も心配なくできます。燃焼を伴わないシステムであることから、電話やインターネットを利用するホームオートメーションも可能です。

「新電化建築」と「オール電化」の考え方の相違点

「新電化建築」の考え方

「新電化建築」では健常者が管理しているときは、他の熱源の使用もあながち危険とは言えないとの考えです。その為に健常者が在宅して起床している時間帯は一般住宅で通常使用している全てのエネルギーの使用に制限はありません。勿論、そのエネルギーが昼間電力と比べて経済的で環境に好適であることが最大の条件です。その他にも、エネルギーのパワーの問題とか、使い勝手、雰囲気や味覚に与える影響なども大きな条件になります。

薪焚きの石釜で焼くピザの例

住宅では例が少ないのですが、業務用では当たり前になっている石窯で焼くピザなども上記の条件に入ります。薪は入手の方法にも依りますが、直火で熱に使用する場合は少なくても昼間電力より遥かに経済的です。環境好適性の面では薪の燃焼は環境に大きく貢献します。

京都議定書の制定以来、薪等のバイオマスのエネルギー利用はCO2の削減に非常に大きな効果があると国際的に認められました。

その理由の1は、薪の元の姿である樹木は生長する時に「空気中のCO2を吸収して成長した」ので薪が燃えるときに出すCO2は自分で吸収したCO2を元に戻すだけなので地球上のCO2の増加になっていない。と言うのが理由の一つです。

理由の2は、上の理由で地球上のCO2が増加しない事は理解できますが、その薪の燃焼熱を利用して本来ガスか電気でピザを焼くべき所を薪で間に合わせた為に、ガスも電気も消費されませんでした。本来は、ガスか電気を使いそれなりのCO2を排出したはずの所を防止できたのでその「ガスか電気」を使用した場合に発生するCO2が削減されたと認められます。その他にも薪は電力と比較してのパワー(火力)も強く、強い火力はピザ焼きに使い勝手も良く、さらに雰囲気も醸し出してくれます。何よりも味にうるさい人は電気やガスで焼いたピザでなく、薪焚きのピザにこだわります。その為に、プロのピザ屋さんでは石釜を使用した薪焚きで味を競います。

以上の様な理由により「オール電化」では発想すらされない薪を燃焼して昼間の電力以上の効果を「経済的」に、「環境に好適」に、「パワフル」で、「使い勝手がよく」、「豊かな雰囲気を醸し出し」て、「最高の味の料理」を作る事が可能になりました。「新電化建築」ではこの様な自由の発想で経済的で環境に好適なエネルギーを選択します。

「オール電化建築」の考え方

オール電化が、文字通りエネルギーの使用形態をオール電化に限定しなければならない為に、経済性やエネルギーのパワー、使い勝手や、家族や友人と火を囲んだり、薪の燃焼を楽しむ訳には行きません。現在のオール電化の場合は厳格に全てが電化で有る必要が有ります。

この厳格さの故に、利便性やパワーや経済性等を犠牲にする傾向になるのは残念な事です。

現在のオール電化のその他の問題点

更に問題なのは「電力負荷の平準化」と「環境の問題」です。 

使用量が激減する夜間の電力の需要を増加させ、昼間の電力消費を減少させる電力需要の平準化こそ、電力業界を初め社会全体の所期の目的であるのに対して、現状のオール電化は夜昼かまわず電力消費を増加させ環境負荷を増加させる方向で進んでいる事です。昼の電力は金額が高いばかりでなく、CO2の排出量も多く必ずしも環境に好適とは言えません。

電力の需給負荷の平準化(ピークカットとボトムアップ)

夜間の電力は化石燃料の消費が少なくCO2の発生が少ない環境好適なエネルギーです。しかも、この時間帯の電力の消費量は低減しますから、割安の価格で提供されています。この夜間電力の用途を広げて使用量を増やし(ボトムアップ効果)、翌日の昼間の電力消費を低減(ピークカット効果)させることが本来の目的であるべきです。

これに対して現在のオール電化の考えは「他のエネルギーを排除」して全てのエネルギーを電気で賄う事を奨励しているかに見受けられます。エネルギーのコスト面からも、環境好適性の面からも昼間の電力消費を減少させることを考えるべきで、その為には他のエネルギーの利用を制約するなどは時代に逆行した本末転倒の思考です。

新電化建築のコンセプト

1.夜間電力の活用と、昼間電力の消費量削減により経済性と環境好適性の確保。

2.昼間電力に比較して経済的で環境に好適なエネルギーの利用を制約しない。

3.「新エネルギー」等の積極的な活用。

4.高齢者や幼児及び障害者等の生活弱者が安心して使用できる安全性の確保。

5.就寝中や留守中等の無管理の際の安全性の確保とインターネット制御時等の安全性。

6.従来のオール電化の欠点とされる無味乾燥の味気なさを改善し潤いのある生   

  活の実現。

7. 電力特有のパワー不足や負荷の変動に対し追随性が無いところを改善。等々

 

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